【このままだと月6万円】フリーランスが知っておきたい年金を増やせる制度5選

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「フリーランスの年金は少ないと聞くけど、増やす方法はないの?」
「少しでもお得に年金を納める方法があれば知りたい!」

フリーランスの悩みとしてよく耳にする「年金」。

会社員とフリーランスでは、毎月の受給額に2倍以上の差があることをご存じでしょうか?何も対策せずに過ごしていると、将来ひどく後悔することになってしまうかもしれません。

この記事では、まず「会社員とフリーランスの年金の違い」を解説したうえで「年金受給額を増やせる制度5つ」と「年金の支払い負担を月5,000円抑える方法」等について紹介していきます!

これを読めば、納める年金額を最小限にしつつも、将来もらう年金額は会社員同等までしっかり確保できるようになりますよ!

会社員とフリーランスの年金の違いは?

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会社員とフリーランスの年金の違い

会社員とフリーランスの年金の違いには、大きく以下の2つがあります。

  • 老後の年金受給額が圧倒的に少なくなる
  • 自分で年金保険料を納める手間が発生する

会社員は国民年金と厚生年金の2階建てなのに対し、フリーランスは国民年金しか加入できません。それだけ将来もらえる年金額にも差が生じることに。

会社員とフリーランスの年金の違い

また、会社員時代は給与から勝手に年金保険料も天引きされていたため、支払っている実感がなかったと思います。フリーランスになるとそんな便利なものはないので、都度自分で納めなければなりません。

面倒になるのに受給額は減るという最悪の状態がフリーランスには襲い掛かります。これを理解した上で、自分に合った対策法を検討していくようにしましょう。

この記事では、そのヒントとなるような制度やコツをまとめているよ。取り組みやすいものから始めてみよう。

フリーランスになったらまずやるべき年金の手続き

会社を退職した時点で、加入していた厚生年金は強制的に脱退させられます。。年金未加入期間を発生させないためにも、真っ先に役所に行って「国民年金」の加入手続きをしましょう

厚生年金には、健康保険のような任意継続はありません。

国民年金加入手続きに必要な持ち物は以下の通り。原則退職から14日以内です。

  • マイナンバーカード
    本人確認書類 兼 基礎年金番号確認書類。年金手帳は令和4年4月1日より廃止となったため不要。
  • 退職日が分かるもの
    離職票、健康保険喪失証明書けんこうほけんそうしつしょうめいしょ、退職証明書など。
  • 印鑑
    不要の場合も多いが、持っていれば間違いない。

「退職日が分かるもの」は、会社によってもらえるタイミングが違う可能性があるため、その時手元にある書類で対応するようにしましょう。

私の場合「離職票」は退職後2週間くらい経たないと発行されなかったから「健康保険喪失証明書」で対応したよ。

これまで扶養していた配偶者・家族がいる場合には、全員一緒に国民年金へ加入し直すことになります。それぞれのマイナンバーカードを持っていけば、同行していなくても手続き可能です。※自治体による

退職後は「国民健康保険」にも14日以内に加入する必要があるため、年金と一緒に対応しておくのがおすすめです。いずれも「健康保険喪失証明書」があれば手続きできます。

フリーランスがもらえる年金は実際いくら?

フリーランスがもらえる年金は実際いくら?

年金は、加入期間及び納税額が多いほど将来受給できる金額も増える仕組み。20~60歳の40年間、満期でしっかり納めた場合の受給額をご紹介します。

  • フリーランス:64,816円/月
  • 会社員:154,777円/月

※いずれも令和4年度の受給額です。年度により若干ばらつきがあります。
参考:日本年金機構|令和4年4月分からの年金額等について

会社員との差、およそ9万円!!

もちろんこれはMAX納めた場合の受給額ですので、事業が厳しくて未納・滞納等があった場合にはこれ以下になることも。

月6万円前後の国民年金だけで生活するのはかなり厳しいため、次項から「フリーランスが豊かな老後を送るための方法」を探っていきます。

フリーランスの年金を増やす5つの制度

フリーランスの年金を増やす5つの制度

生命保険文化センターの調査によると、夫婦2人の老後生活費は平均で22万円。国民年金だけでは到底届きませんが、年金を増やす方法は実は多数存在します。

ここでは、その中から特に効果が高く取り組みやすいものを5つピックアップしてみました。

①繰り下げ受給

「繰り下げ受給」は、フリーランス以外も使える、最もシンプルな年金増加制度です。通常65歳から受給が始まる年金を最大75歳まで繰り下げることで、月あたり0.7%/増額していきます。

受給を遅らせられるだけの貯金があったり、仕事を続けたりできる人向けと言えます。

令和4年度は満額受給で年77万7800円ですが、5年・10年と繰り下げた場合の金額をシミュレーションしてみました。

70歳から受給を開始した場合

増加率:0.7%×12か月×5=年42%


年間受給額:1,104,476円(+326,676)

月間受給額:92,040円(+27,224)

75歳から受給を開始した場合

増加率:0.7%×12か月×10=年84%


年間受給額:1,431,152円(+653,352)

月間受給額:119,263円(+54,447)

10年繰り下げるのは簡単なことではありませんが、馬鹿にならない増加額であることが分かります。5年でも月20,000以上受給額を増やせるので、家計と相談して上手く活用していきたいところです。

※参考:日本年金機構|年金の繰り下げ受給

②国民年金基金

「国民年金基金」は、いわば「フリーランス版厚生年金」です。国民年金と2階建てにすることで、将来の受給額を増やすことができます。

毎月積み立ててさえおけば、将来必ず受給できる。堅実に年金受給額を増やしたい人向けです。

国民年金基金説明

国民年金基金のメリット・デメリットは以下の通り。

【メリット】

  • 掛け金が全額控除対象となるため、納める税金が減る(=節税)
  • 受給は一生涯続く
  • 口数制。2口目以降の加入口数は自由に増減できる

【デメリット】

  • 最低掛け金額が月7~8,000円と、フリーランスなりたては少々苦しい
  • 後述するiDeCoと合わせて、月68,000円までしか掛けられない
  • 掛け金の一時停止はできるが、自己都合で脱退はできない
  • 後述する付加年金と併用はできない

国民年金基金の公式HPから、掛け金額や受給できる年金額を試算することもできます。ぜひ活用して、ほかの制度と比較・検討してみてくださいね。

現在25歳の私の場合、最低掛け金額の7,890円でも、60歳まで支払い続ければ年間246,800円上乗せされるとのこと。1年ちょっと受給すれば元が取れる形だね。

※参考:国民年金基金|公式HP

③iDeCo(個人型確定拠出年金)

会社員でも、掛け金で金融商品を運用して年金を確保する「確定拠出年金」というものがあったと思います。iDeCo(イデコ)はその個人版です。

年金が増えるか減るかは運用次第。少しでも年金を増やし、豊かな老後を送るため、ちょっとチャレンジしたい人向けです。

iDeCoのメリット・デメリットは以下の通り。

【メリット】

  • 掛け金が全額控除対象となるため、納める税金が減る(=節税)
  • 運用で生じた利益は非課税になる(本来約20%課税)
  • 受給方法は、年金形式でも一時金形式(まとめて)でもOK。どちらも控除対象で節税になる

【デメリット】

  • 最低掛け金額が月5,000円からと、フリーランスなりたては少々苦しい
  • 投資と同じため、運用によっては将来の受給額が掛け金より少なくなる可能性
  • 先述の国民年金基金と合わせて、月68,000円までしか掛けられない
  • 60歳になるまでは引き出し不可

掛け金額が少々高めだったり、投資と同じく確実性がなかったりとデメリットはあるものの、その節税効果は魅力的。上手く行けば大きく年金額が増える可能性もあるので、資金に余裕があればぜひ活用したい制度です。

※参考:iDeCo公式サイト

④付加年金

「付加年金」は、毎月の国民年金に加え「付加保険料」を400円納めることで、将来受給する国民年金に上乗せできる制度です。加算額は「200円×(付加保険料を納付した月数)」。

上乗せ金額が400円固定とお手軽!資金繰りに余裕のないうちに、将来を見据えて少額ずつでも準備しておきたい方向けです。

以下に「20歳~60歳までの40年(480か月)間、保険料を支払った場合に加算される年金額」を試算してみました。

40年間保険料を支払った場合の加算額

【支払った保険料総額】

400円×480=19万2,000円


【加算される年金額】

200円×480=9万6,000円/年

月当たり8,000円年金が増える計算になります。支払額も少ないので加算額も多くはないものの、たった2年もらえば元が取れるうえ、その後はずっとプラスなので悪いものではありません。

掛け金はもちろん控除対象で節税にもなります。「年金の備えをしておきたいけど、どの制度も掛け金額が高くて手を出しづらい…」という人におすすめです。

国民年金基金との併用ができない点だけは注意しましょう。

※参考:日本年金機構|付加保険料の納付のご案内

⑤小規模企業共済

「小規模企業共済」は、フリーランスのための退職金のような制度です。事業が廃業した際に、掛け金額に応じて共済金を受け取ることができます。年金ではないものの、老後にまとまった金額が手に入り便利。

掛け金額1,000円からと、付加年金に次いで手を出しやすい制度。廃業時を見据えて、長期間コツコツと掛けられる人向けです。

小規模企業共済のメリット・デメリットは以下の通り。

【メリット】

  • 掛け金額が1,000円からとお手軽。500円単位で70,000円まで柔軟に設定できる。
  • 掛け金が全額控除対象となるため、納める税金が減る(=節税)
  • 加入すれば、いざという時に「貸付」も受けられる(納付期間により限度額あり)

【デメリット】

  • 12ヶ月未満で解約した場合、共済金は受け取れない(掛け捨て)
  • 20年未満で自己都合により解約した場合、もらえる共済金が掛金を下回る

以下に「20歳~60歳までの40年(480か月)間、最低掛け金額1,000円で支払い続けた場合にもらえる共済金額」を試算してみました。

40年間掛け金1,000円で支払い続けた場合

【掛金合計額】

1,000円×480=48万円


【受け取れる共済金】

48万円×利率=59万3,200円

公式HPに「利率約1%」と公表されており、最低掛け金額でも20万近くプラスになることが分かります。掛ければ掛けた分だけ多額の共済金を受け取れますし、掛け金額の分だけ節税になるので非常においしい制度。

月1,000円からとお手頃なうえ、掛け金額の増減も毎月可能です。最低額でもいいので、資金に余裕がないうちでも加入しておくと、老後の不安が少し軽くなりますよ。

※参考:中小機構|小規模企業共済

年金負担を最小限にする3つの方法

年金負担を最小限にする3つの方法

フリーランスなりたてで仕事も安定しないうちに、年間20万近くも支払わなければいけない年金はつらいものです。ここでは、そんな年金支払いの負担を少しでも軽減するための方法を3つご紹介します。

①年金保険料の免除・納付猶予制度を利用する

会社員からフリーランスになったり、あるいは失業したりして収入が大幅に下がった際には、年金の支払いを「免除・猶予」できる制度も用意されています。概要を簡単にまとめると以下の通り。

  • 条件:世帯内にいるすべての人の前年所得が基準以下だった場合
  • 免除額:全額、4分の3、半額、4分の1のいずれか(条件による)
  • 手続き場所:役所の年金窓口 or 電子申請

考慮されるのは「売上」ではなく「所得」である点に注意。経費を使って売上を下げまくったとしても、年金免除の対象にはならないよ。

条件となる基準所得の計算方法は複雑ですが、前年の所得額が「158万円+各種控除額」より少なければ、免除を受けられる可能性が出てきます。対象になりそうであれば、ぜひ活用しましょう。

ただし、免除した分だけ将来もらえる年金額は減っていきます。老後苦しくならないためにも、事業が軌道に乗ったら「追納ついのう」しましょう。3年以上経つと、利息のように一定額ずつ加算されてしまうため、2年以内には追納したいところです。

②厚生年金に加入している配偶者・親の扶養に入る

フリーランスとしての収入額が一定以下の場合は、配偶者や親の扶養に入ることで年金や健康保険料を支払う必要がなくなります。負担を大幅に減らせますが、扶養に入るには以下のような条件があります。

  • フリーランスの自分の年収が130万円以下
  • 配偶者が厚生年金に加入している(結婚している場合)
  • 両親のどちらかが厚生年金に加入している(実家暮らしの場合)

フリーランスなりたてで年収が著しく低い場合には非常に効果的。ただし「年金を払わなくていいから~」と年収130万に固執するのは考え物です。仕事が取れて稼げるようになったら、素直に国民年金に加入した方がいいでしょう。

親が厚生年金加入者でも、すでに結婚・別居していれば親の扶養に入ることはできないよ。養ってくれているのは親ではなく配偶者になるからね。

③前納割引とポイント還元を最大限活用する

年金の支払いが避けられないくらい収入を得られるようになったら、少しでも金額を抑えられるように工夫を凝らしましょう!具体的には以下の2つ。

  • 前納割引ぜんのうわりびき
    通常毎月支払う年金を、6か月・1年・2年とまとめて支払うことで割り引かれる制度。前納機関が長いほど割引額が大きくなる。
  • クレジットカードのポイント還元
    年金の支払い方法は現金・口座振替・クレジットカードの3種類。口座振替が一番割引率が大きいものの、還元率1%のカードを使えばカード払いの方がお得になることも。

結論から言うと、フリーランス初年度は「4月分のみ納付書で支払い、5月分~来年度3月分までの約1年分を現金前納」するのが一番お得です。以下はその根拠を、令和4年度の年金支払額をもとに計算した式になります。

4月のみ納付書、残り約1年分現金前納した場合

4月分支払額+残り約1年分前納額=初年度支払額


16,590円+179,540円=196,130円

もう一つ考えられる支払い方法として「4月分~9月分を毎月納付書で支払い、10月分~来年度3月分までの6か月分をカード前納」がありますが、ポイント還元を考慮しても最適解には及ばない結果に。

4~9月分毎月納付書、残り6か月分カード前納した場合

4~9月分支払額+残り6か月分前納額=初年度支払額


16,590円×6+(98,730円-987p)=197,283円

口座振替・カード払いを使うには、以下の締切までに所定の手続きが必要です。


・6か月前納:8/Eまで(初年度使える)
・1,2年前納:2/Eまで(初年度使えない)

次年度からはすべての前納方法が使えるので「高還元率カードで2年前納」が一番お得になります。もらえる年金額が同じなら、納める金額は少ない方が絶対お得です!!

ちなみに私は来年度「楽天デビットカード」を使います。楽天クレジットカードは年金納付の還元率が0.2%に改悪されましたが、デビットカードは1%還元のまま!

※参考:令和4年度 国民年金保険料納付のご案内

・毎月現金払い:199,080円(16,590×12)
・口座振替前納:194,910円
・カードで前納:193,545円(195,550-1,955p)
毎月現金払いを40年続けるより221,400円お得!
・毎月現金払い:397,320円
・口座振替前納:381,530円
・カードで前納:378,952円(382,780-3,828p)
毎月現金払いを40年続けるより367,360円お得!

【まとめ】フリーランスの年金について

フリーランス年金まとめ

この記事では「会社員とフリーランスの年金の違い」を始め「年金受給額を増やせる制度5つ」や「年金負担を最小限にする方法3つ」について、具体例を交えつつ解説してきました。

フリーランスは会社員より年金受給額が圧倒的に少ないので、若いうちからしっかりと準備をしておく必要があります。まずは「付加年金」「小規模企業共済」など、月々の負担が少ない制度からうまく活用していきましょう!

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